Mt.Goxで5万円消した著者の仮想通貨との付き合い方

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Mt.Goxで4~6万円を消した著者の、現在の過熱した仮想通貨市場に対する向き合い方について記録しておきます。



現在仮想通貨市場は盛り上がっており、2017年で加熱した結果、2018年でも更なる発展を期待している方も多いのではないかと思います。

私自身もこの盛り上げりに対して自分の考えをまとめておく必要があると思いましたので、この記事を作成しました。

Bitcoinとの出会い

私がBitcoinを知ったのは2013年12月の初めでした。 当時より自作PCを趣味としており、GPUを積んだマシンが空き時間に何かできないかな、と調べていたのがきっかけだったのかと思います。

そこからBitcoinに関して調査するにつれ、電気代の消費くらいで面白いことができそうだと感じ、空き時間を使ってマイニングを行うことにしました。 当時のマシンに積んでいたRadeon HD7790と、途中で追加購入したUSB接続のASICマイナーを使って環境を整えました。

夜中や外出中などにマシンを動かして、少しずつBTCの数量が増えていくのは中々面白いものがありました。

Mt.Gox事件

マイニング開始から暫くたって、日本円にBTCを換金するにはMt.Goxに登録する必要があると知りました。 そこで登録と本人確認を済ませ、マイニングで得たBTCを移動させた直後、事件は起こりました。

そう、現在の仮想通貨界隈の「Goxる」というスラングの切っ掛けとなったMt.Gox事件です。 Mt.Goxが不正アクセスに長期間気づかず、気付いた後も顧客へ隠蔽し続け、最終的には2014/2に破たんしたというものです。

これにより、私はMt.Goxへ移動した2000円相当(当時の価格)のBTCを失いました。

たいした額ではないと思われるかもしれませんが、2014年2月のBTC相場は高値が2/1の$839、底値が2/25の$489と現在の相場より大幅に低いです。 2014/2の為替が1ドル102円程度であり、1BTC=58.5万円で、2000円相当のBTCだと0.0230.04BTCですね。 現在の相場で1BTC=160万円として、今なら3.7~6.4万円相当でしょうか。 ここでタイトルの、「5万円が消えた」につながります。 こうしてみると本当にBitcoinは暴騰しましたね。

やる気消滅

当時は日本円に換金できる取引所はこのMt.Goxの1社だけでした。 いよいよ円に換金しようという矢先に、自分にとって大半のBTCが消滅したというのは少額であってもダメージが大きく、これでマイニングのやる気を一気に失いました。

そしてASICマイナーは埃をかぶり、GPUはマイニングに使用されることもなくなりました。

今から振り返ると

2017年の仮想通貨市場の過熱はすさまじく、一時は1BTCで200万円を記録するほどでした。 Mt.Gox事件でやる気をなくさずにマイニングを継続していれば相当利益を出せたと、今更ながら考えないわけではありません。

しかし、当時の私のマイニングリソースの大半が無駄になったというダメージは大きかったこともあり、その時点で他にポジティブ要素を見たところでBitcoinの未来を信じて継続できるだけのモチベーションは得られなかったでしょう。 そういった意味で今から考えるだけ無駄とも言えます。

ただ、Bitcoinをマイニング対象として認識していたこともあって、実資金を投入することがなかったのは救いでした。 GPUはその後もゲーム用途で使っていたので、無駄になったのはASICマイナーと電気代の2点です。

この事件から得た教訓を踏まえた、私の考える仮想通貨との向き合い方は次のようになります。

仮想通貨との付き合い方

細々としたものもありますが、一言でいえば次の通りです。

仮想通貨に投資するならそのお金は捨てたことにする

仮想通貨は各国の政策の影響を強く受けますし、プロの投資家たちの参入で、個人投資家が勝つのは難しくなっていくでしょう。 そのため、せっかく投入した資金があっという間に含み損となりえるでしょう。

さらには、取引所やウォレットのハッキングやSCAM、IPO詐欺などで仮想通貨資産がなくなることも十分に考えられます。

そういったリスクがあることを踏まえると、そもそも仮想通貨に投資する資産は消滅する可能性があることを十分承知しておくべきだと思います。 たとえ少額投資であってもMt.Goxで全額消えた私がダメージを負ったように、結構心に来るものです。

現在の仮想通貨ブームに加わって熱狂を味わいたいのであれば、その鑑賞と体験に月額いくらなら出せるのか、将来になって笑い話として離せそうな額はどのくらいか。 こういったものを個人のお財布事情を鑑みて決定するのがよいかと思います。

終わりに

2018年1月現在、仮想通貨の高騰の結果かブログ・SNS・広告などで仮想通貨を始めれば儲かるというような内容を頻繁に目にするようになりました。

Mt.Gox事件に少額ながらも関わった当事者としては、この状況に少し思うところがあったのでこの記事を書きました。

あまり夢を見過ぎずに、かといって無視するわけでもなく、無理のない範囲で付き合いましょう。

当たり前の結論に至るまで長々と書きましたが、当事者になると意外と気が付かないものです。これから仮想通貨に関わる方も、頭の片隅にでも置いていただけると幸いです。