白熱電球・LED電球・人感センサー付きLED電球の損益分岐点を計算してみた
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私が居住する賃貸ですが、廊下や浴室の電球は白熱電球になっています。
最近はLED電球の価格も安くなってきていることと、電気代高騰を受けてLED電球への交換を検討することにしました。
1日30分程度の利用の場合、白熱電球と比較したコストを表にしました。
賃貸における電球事情
私が居住する賃貸では玄関、廊下、浴室、トイレとすべて白熱電球となっています。それぞれでこまめにOn/Offしていれば1日あたりの点灯時間は大したことはないのですが、廊下・浴室・トイレは1日30分~1時間程度は点灯していると考えられます。
長時間利用するのであれば明らかに白熱電球をLED電球に交換したほうが購入+維持コストが安くなるのですが、上記の程度の点灯時間の場合にはどちらが安くなるのか気になります。
なお、賃貸でLED電球を使う場合は古い電球は保管しておき、退去時に戻してLED電球を次の住居に持っていけば5年以上のLED寿命を無駄にせずに済むと考えられます。
LED電球の価格帯
私のケースだとE26口径、60Wの白熱電球がすべての環境で使われていました。この条件でLED電球の価格帯を調べてみると以下のようになります。
浴室のカバー付き容器にも対応した密閉対応のLED電球と、廊下・玄関・トイレなどで便利な人感センサー付きのLED電球を合わせて列挙します。
- 一般モデル
- 密閉対応: 600円程度
- 人感センサー付き: 1200円程度
- 購入モデル(Panasonicなど)
- 密閉対応: 1000円程度
- 人感センサー付き: 3500円程度
コスト優先で選ぶ場合、購入モデルは元の意図とずれてしまうことから、今回は一般モデルで比較してみることにします。
LED電球のスペック
例えば手ごろな価格で販売されているオーム電機のLED電球だと以下のようなモデルになっています。
- オーム電機 OHM LDA7L-G AG27
- 実売価格: 510円
- E26, 60W形相当, 電球色
- 全光束: 868lm
- 定格消費電力: 6.7W
- 定格寿命: 40000時間
- 密閉型器具対応
- 5年保証
- オーム電機 LDA8L-G R51
- 実売価格: 1150円
- E26, 60W形相当, 電球色
- 全光束: 840lm
- 定格消費電力: 8.1W
- 待機電力: 0.2W
- 定格寿命: 40000時間
- 明るさ約50~100 lx以下で検知点灯
- 自動消灯: 2分経過後、5秒前に50%減光
スペックの差異は人感センサー付きかどうか、密閉容器対応かどうかといったとなっており、他はほぼ同じです。人感センサー付きのほうが消費電力が多くなっているのはセンサー分の電力があるので仕方ないところでしょう。
今回はこのスペックをもとに、コスト比較をしてみます。
コスト比較表
現在は燃料費が高騰しており、1kWhあたり30~40円となっているようです。
ここでは30円/1kWhで計算してみることにします。
先述のスペックから白熱電球では多少省エネされており57W(備え付けの白熱電球のW数)を、LED電球の場合は定格6.7W、人感センサー付きだと定格8.1W+待機電力0.2Wと仮定します。
白熱電球を200円、LED電球を510円、人感センサー付きを1150円と仮定し、1日30分の利用の場合のコストを以下に表にしました。
一日の電気代
白熱電球 | LED | LED(人感) | ||
---|---|---|---|---|
初期費用(円) | 200 | 510 | 1150 | |
使用電力(W) | 57 | 6.7 | 8.1 | |
待機電力(W) | 0 | 0 | 0.2 | |
1日の使用料(Wh) | 28.5 | 3.35 | 8.85 | |
一日の電気代(円) | 0.855 | 0.1005 | 0.2655 |
累積日数に対する電気代
利用日数(日) | 白熱電球 | LED | LED(人感) | |
---|---|---|---|---|
1 | 200.9 | 510.1 | 1150.3 | |
7 | 206.0 | 510.7 | 1151.9 | |
10 | 208.6 | 511.0 | 1152.7 | |
30 | 225.7 | 513.0 | 1158.0 | |
180 | 353.9 | 528.1 | 1197.8 | |
365 | 512.1 | 546.7 | 1246.9 | 1年 |
540 | 661.7 | 564.3 | 1293.4 | |
730 | 824.2 | 583.4 | 1343.8 | 2年 |
1000 | 1055.0 | 610.5 | 1415.5 | |
1095 | 1136.2 | 620.0 | 1440.7 | 3年 |
1460 | 1448.3 | 656.7 | 1537.6 | 4年 |
1825 | 1760.4 | 693.4 | 1634.5 | 5年 |
比較した結果
1日30分程度の利用の場合は白熱電球とLED電球の採算分岐点は540日≒一年半の利用ですね。これは賃貸でも十分に検討できる日数ですね。
一方で人感センサー付きのLEDの場合は、1日30分程度の点灯では5年が経過するあたりでようやく白熱電球との採算分岐点に乗ります。
元のコスト差が1000円近くあるため、コストがペイするには1日30分程度の利用ではだいぶ時間がかかるということですかね。
人感センサー付きのLED電球を用いるのに適切なのは、点灯時間が長くなる複数人世帯や、電源の位置が不便な住居となりそうです。
一方で私のような単身世帯の場合は、廊下から浴室に入った後に廊下の電源が自動で切れるという点が入浴時間分の節電効果になりそうです。ただし、これは自動消灯の2分間のラグで一日でみればトントンになる程度かもしれませんが。
結論
単身世帯者の場合、1日30分程度での点灯でも白熱電球→LED電球の購入は一年半でペイする一方で、人感センサー付きのLED電球はペイするまで長期間を要します。
なので、LED電球への交換は推奨できますが、人感センサー付きを採用する場合は利用環境をよく考えた上で、コスト以外にも利便性の改善など別の観点を踏まえた導入がよいかと思います。
ちなみに私は通常のLED電球を浴室に、人感センサー付きのLED電球を廊下に試しに導入してみることにしました。人感センサーでペイするまでは長期間を要することは承知の上で、自動点灯・消灯の利便性を知りたかったというのが理由になります。